III. 8. 結婚祝い(1)…相場と体裁
さて、【結婚祝い】をお贈りするうえでのマナーとして、まず俎上に上るのは、相場についてですね。これは、式の参列のみと、【披露宴】への出席も含める場合とで大きく分かれてきます。式にだけ参列するという場合では、5,000円から10,000円が目安となります。これは、近しい親族筋でも通用する基準だと考えて構いません。というのは、ついつい高額の贈り物を、と考えてしまいがちですが、送られた側のマナーとして【御返し】の必要が必ず生じてきますので、出費の負担を気遣ってこの程度の額としておいたほうがよいのです。
一方、披露宴に招待された場合には、豪勢なお食事などを楽しんだりすることになりますので、お祝いを沢山用意することになります。その際の相場は、年齢や間柄に応じて、かなりの差異が生じてきます。
まずは、贈り手が青年層の相場
兄弟…50,000円から10,000円
親戚…20,000円から50,000円
友人・知人…20,000円から50,000円
同僚・上司・部下…20,000円から50,000円
となります。
中年層になってくると、下限額を
20,000円→30,000円
と上乗せすればよいです。
縁起を担ぐうえでは、「割れる」偶数は、避けられるべきですが、利便性も考慮して、現在では20,000円や100,000円は一般的に通用するお祝い額となっています。
さて、結婚祝いを包むうえでのマナーについてですが、【熨斗袋(のしぶくろ)】は、お祝いの金額相当の物を選びましょう。目安は、お祝い額の1%です。30,000円なら300円の熨斗袋を、ということになります。豪華な物は、親族筋だけで用いるものです。本稿では、図示できませんが、市販の熨斗袋でも解説が付されている商品が出回っていますので、よく目を通すようにしてください。
また、お祝いのお品を贈るうえでは、やはり「縁起」に注意するのがマナーです。割れ物・ハサミ・包丁などは、「壊れる」・「切れる」というイメージを伴いますので、安易にチョイスしないようにしましょう。ただし、【結婚祝い】の贈り物は、ご本人に事前に希望を伺っても、失礼には当たりませんので、要望に応じて柔軟に立ち回るのもマナーです。
さて、贈り物の体裁ですが、【熨斗(のし)】を付すのはいうまでもなく、【水引】には、【紅白】もしくは【金銀】の【結び切り】=【方結び】を用います。お見舞いで【結び切り】=【方結び】の【水引】を用いる際には、「二度と繰り返さない」という願いが込められますが、婚礼行事では、「ほどきにくい」という縁起がかつがれます。ただし、【結び切り】の「切り」を嫌う方もいるそうで、【輪結び】とされることもしばしば見受けられます。
表書きは、【御結婚御祝】をはじめ、【寿】や単に【御祝】が用いられます。なにぶん縁起をかつぐシーンですから、四文字の表書きは避けたほうがよいです。
なお、お祝いは、金封であれ、お品であれ、本来は式当日のひと月前から十日前までにお宅に伺ってお贈りするというのが古くからのマナーでした。遠方でない限り、親族筋はこの慣習に倣っておくのが無難です。
さて、結婚祝いの【御返し】は、【内祝】と称し、【熨斗(のし)】を付け、【紅白】・【結び切り】=【方結び】の【水引】を締め、式当日からひと月以内に、【礼状】とともにお届けするようにします。
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