III. 2. 仲人(1)…スタイル




【仲人】…「主として結婚の媒介をする人。媒酌<ばいしゃく>人。」『広辞苑第五版』は、伝統的な【結婚・婚礼】文化で培われてきた社会的役割ですが、現在でもしばしば登場する存在ですね。もちろん、仲人を立てずに婚姻関係を結ぶというスタイルも普及の一途を辿っています。これらについて、どちらが正しいのか否かという議論は不毛でしょう。新郎新婦を取り巻く親族関係において、例えば一族の権力者が古風な方だったりすると、仲人を立てるスタイルの方が、スムーズに事が運びやすかったりする、という程度に考えればよいでしょう。

いずれにせよ、【結婚・婚礼】の伝統的なマナーについて知っておくことは、教養という点からも望まれましょう。【仲人】は、古くは結婚の大前提とされた【縁談】や【結納】から、【披露宴】に至るまでの段取りを取り仕切る人物のことです。ここで、なぜ「仲人が必要なの?」という疑問が湧きましょうが、要は仲人は、当の婚礼を「社会的に認めさせる」役割を担っているのです。両家御両親を安心させ、また新郎新婦が胸を張って婚姻生活を営むことができるように、と奔走するのです。仲人が地元有力者やタレントであったり、一方「仲人歴●●年」といったことが社会的に評価されるのは、こういうことなのです。

とくに、現在のように仲人を立てずに婚礼へと至る風潮と相俟って、【頼まれ仲人】といったスタイルが人気を呼んでいます。これは、形式的に仲人を立てるというもので、具体的には挙式から披露宴に至るまでの場面で【媒酌】のみを請け負うだけの役目を追います。

一方で、旧来からの仲人文化では、【縁談】から【結納】までを仲介する【下仲人】や、【縁談】から【披露宴】までを一手に取り仕切る【本仲人】といったスタイルが取られていました。

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