II. 32. 快気・全快祝い(1)…相場と心遣い




さて、今回の話題の中心は、【快気祝い】・【全快祝い】のマナーについてです。言葉尻を追う限りでは、「病気が治ったことに対するお祝い」であることは間違いのないところですが、世間一般に勘違いをなさっている方も多く見受けられるというのも事実です。

というのは、【快気・全快祝い】の主体は、元患者さんご本人だからです。現在でも所々で見られますが、昔から病気・ケガが完治すると、お世話になった方々を自宅に招いて、それまでの労をねぎらいおもてなしを施したものです。我慢強く本稿をお読み頂いている方には、もうピンと来ていらっしゃるかもしれませんが、ずっと前にみた【新築祝い】のマナーと同じ理屈なのです。

すなわち、こちらからアクションをしては、相手に【御返し】(お祝い)の気苦労を与え兼ねない、つまり出費を強制し兼ねないということなのです。したがって、【快気・全快祝い】は、実質上、【お見舞い】や【退院祝い】のお礼という形でご本人から行われるわけです。非常にスマートなマナーであるといえましょう。

ですから、お祝い一般のマナーと同様、【快気・全快祝い】でも、その相場額は、頂いたお見舞いなどの、半分から三分の一程度を目安とします。お品を選ぶ場合には、お菓子・石鹸・砂糖・コーヒーなどなど数え上げるとキリがありませんが、使い切れる物を、つまり「後に残らない物」をチョイスするのが一般的です。「病が残りませんように」という願掛けなのです。

(C) 2009 社会人・大人のマナー 冠婚葬祭 ビジネス 葬儀 メール 面接 法事 結婚式 葬式