II. 23. お中元とお歳暮 ヒント諸々
さて、【お中元】と【お歳暮】のマナー巡っては、様々な日々の疑問があるかと存じます。代表的なところを幾つか挙げ、ヒントを示すことにしましょう。
例えば、お中元とお歳暮は、どちらか片方だけで済ますことができるの?」といった疑問は誰でも抱くところでしょう。答えからいえばどちらか一方だけを差し上げてもマナーに反することはありません。ただし、一方で済ますなら、お歳暮をチョイスした方が、「一年間の御厚意に感謝する」うえで又とないチャンスとなるでしょう。
また、「毎年お品の内容を変えるべきか?」といった疑問についての答えは、贈る側の機転に帰せられるところでしょう。毎年同じものを差し上げて喜ばれる間柄を構築するというのも賢い方法です。「毎年頂ける鰆の味噌漬けがおいしくて」と喜ばれるのは、贈る側にとっても嬉しくあり、そして何より楽なものでしょう。また、贈る相手側が、例えばドイツ好きの方なら、「今回はドイツビール、次回はハム・ソーセージ、続いてワイン、お菓子…」と色々と名物巡りをするのもよいですね。
上記のことと関連して、「どんなものを送るのが無難なのか?」といったことも悩みの種になりがちです。とくに、「他所と同じものを送りつけてしまうのでは?」という心配が付き物です。このようなときには、「沢山あっても困らない物」を考えるのが一番です。したがって、なま物などは避けるとよいでしょう。とくに夏場は痛みが早くなりがちですから、なおさらです。そうなってくると、身の回りの物を差し上げるのがいちばんです。タオルやシーツ、石鹸が代表的なところです。食べ物なら、乾麺や缶詰・瓶詰をはじめ保存がきく物、またビール・お茶・コーヒーなどの嗜好品ももちが長いので重宝します。日常的に買い求めることができるような品物でも、グレードの高い物を差し上げれば、珍しがって頂けるのではないでしょうか。また、以前にも紹介しましたが、【ギフト券】や【ギフトカタログ】を差し上げれば、品物をチョイスする労苦から解放されますし、送られた側ご自身の嗜好に合わせてお品をお選び頂くことができますので、大変便利です。【送り状】にて、その様な心遣いを一筆認めれば、マナーとして非常にスマートなものになるといえましょう。ただし、3,000円程度の額面ですと、却ってみすぼらしい贈り物となりかねませんので、贈り先との間柄を考慮したうえで検討してください。
ところで、【お中元】・【お歳暮】というのは、「末長いお付き合いを」というフレーズが付き物です。「そのときに大変お世話になったのだけれど、毎年贈り物をするまでは…」という間柄では、いっそのこと表書きを【御礼】として贈り物をすればスマートに事が済みます。【気持】や【感謝】などの表書きもよいでしょう。こうすれば、【御返し】を必要としませんし、【送り状】ではお世話になった件を具体的に示し、お礼を申し上げれば、先方も意図を汲んでくださることでしょう。
さて、【贈り物のマナー】については、一旦ここで区切りとしましょう。本章の残り幾許かは、【お見舞いのマナー】と称して、その内容をみていきましょう。
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