II. 20. お中元(1)…謂れとマナー
さて、【贈り物のマナー】について、まずは【お中元】からみていきましょう。【お中元】といえば、お世話になった方への感謝の印としてお品を贈る行事です。贈られる側となるのは、概ね、目上の方であるとか義理のご両親、ビジネスシーンではお得意先といったところです。現金が取り交わされることはありませんが、現在では【ギフト券】や【ギフトカタログ】を差し上げて、好きな物と引き換えて頂くといった心遣いも人気のあるところです。
ここで必要とされるマナーとして、真っ先に思い浮かぶのは、お贈り物をするタイミングですね。答えから先に申し上げると、【7月上旬】・【7月15日】までとなります。15日と聞くと、「キリがよいからかな?」とイメージしたり、「商売上の戦略か何かがあるのかな?」と勘ぐりそうになりますが、これにはちゃんと謂れがあるのです。『広辞苑第五版』によると、【中元】とは、「†(正月15日を上元、10月15日を下元として祝うのに対して)7月15日の佳節。半年生存の無事を祝い、盂蘭盆<うらぼん>の行事をし、亡霊に供養する」・「†中元の時期にする贈り物」(因みに秋の季語です。)というものです。それゆえ、7月15日までにお中元を贈りましょうということになるのです。古くからの風習がきちんとマナーと結びついているということです。マナーを知るということは、教養を養うことと同義であるといっても過言ではないでしょう。
といっても、例外はつきものです。また地域によっては、【お中元】を8月に贈る習わしもあります。そのような例外に冷静に対応できるかどうかが、マナーを知っているかどうかの分かれ道となります。そのヒントは、次節で紹介します。
さて、【お中元】は知人から親族に至るまで、広範なコミュニティで取り交わされる贈り物ですから、金額の相場には幅が出てきます。概ね、3,000円〜10,000円を目安とし、間柄に応じて調節します。会社同士の付き合いなどでは、10,000円程度の贈り物もなされますが、個人的なお付き合いでは、5,000円を明らかに目上の方への贈り物の相場としておけば無難です。それ以外は、お互いにとって負担が生じないようにすることも考え、3,000円を基準とすればよいです。
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